長い間、「家族の期待に応えるように」走り続けてきた
ここでは少し、これまでの私がたどってきた人生のお話をさせてください。
私は数年前まで、「自分でビジネスをやろう」と考えるようなタイプの人間ではありませんでした。大学卒業、そして就職と同時に22歳で結婚。以来、アパレルや旅行関係、人材派遣などの仕事をしていました。そうした環境が一変したのが、2009年に双子を妊娠・出産したときのことです。
夫は、私が仕事を辞め、専業主婦として家事・育児に専念することを望みました。私もそれに応えるように、自分の気持ちは二の次にして、「良き妻」「良き母」であろうとしたのです。
心のなかで社会とのつながりを求め続けた、育児中の2年間
しかし、心が悲鳴をあげるのに、それほど時間はかかりませんでした。「働きたい」「社会とのつながりがほしい」ーーそうした気持ちは、日に日に大きくなる一方。しかし夫からは変わらず、妻、そして母であることを求められ続けていました。
見かねた義理の母が「そんなに一人で抱え込まなくていいよ」と、声をかけてくれたこともありました。そうした周囲の支えに救われながらも、なかなか自分の気持ちへの理解が得られず、夫婦間のパートナーシップに悩む日々は続きました。
「ママプレナー®」というはたらき方との出会い
「このままでは、何も変わらない」ーーそう思い、私は少しずつ行動を起こすことにしました。正社員で働くことは難しいけれど、個人事業なら自分のペースでやっていける。当時出会った人たちの後押しもあり、まずは小さなワークショップから、「プチボヤージュ」の活動をはじめたのです。
2年ぶりの仕事、久しぶりの“社会とのつながり”を得ると同時に、さまざまな出会いが少しずつ広がっていきました。「ママプレナー®」という言葉に出会ったのも、その頃のことです。
そのときはじめて、仕事と育児をムリなく両立させる「ママプレナー®」というはたらき方の魅力を、自ら経験することになりました。
仕事も育児も自然体で両立していきたいと願う、すべての女性とその家族のために
2014年12月、小さな一歩からはじまった私のチャレンジは「株式会社プチボヤージュ」という形を結び、同時に私は「ママプレナー®」を日本に広めるための「Mompreneur®s Network Japan」プロジェクトに取り組むことにしました。
仕事も育児も、ムリなく続けていきたい。そう願っているママや女性は、世の中にたくさんいるはずです。私がさまざまな出会いに背中を押されたように、今度は私自身が、このプロジェクトを通してママたちの踏み出す一歩をサポートしていきたい。そう考えています。
すべての女性とその家族が、いつもすこやかな笑顔ですごせるように。そんな社会を目指して、これからさまざまな活動に取り組んでいきます。