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NPO法人代表Arrow Arrow/堀江由香里さんに聞きました

再就職を希望する女性を対象とした、「ママインターンプロジェクト」って?

再就職を希望する女性を対象とした、「ママインターンプロジェクト」って?

「子育ても仕事も大切にして、自分らしく生きたい!」これからの時代、そう考える女性はさらに増えていくでしょう。「全ての人が自分の選びたい未来を選択できる社会を目指して、「妊娠・出産=退職」という日本の働き方を変える!」ママインターンプロジェクトについて、詳しく伺いました。

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Profile

堀江由香里さん(Yukari Horie)

NPO法人ArrowArrow代表。人材業界のベンチャー企業にて新卒採用や内定者・新入社員研修などを担当後、2008年にNPO法人フローレンスに転職。事業部長などを経て「子育てや介護などに左右されずに働くことができる社会」を創るべく、2010年にNPO法人 ArrowArrow設立。2016年より、再就職を希望される女性を対象に、全国6自治体で「ママインターン事業」をスタートさせる。

■公式サイト http://arrowarrow.org/

NEW

大学3年生で起業を目指し、28歳でNPO法人を設立

 

― 堀江さんはNPO法人を立ち上げられて6年目になりますが、いつから独立思考をお持ちになっていたんですか?

起業しよう、いつか独立しよう、と思ったのは大学3年生の頃です。その当時は就職氷河期ラストの年と呼ばれた時代でした。私の親友が「子育てと仕事を両立できそうにないから」と言って、内定を辞退したことをきっかけに色々調べていったら、働きづらい社会であることを痛感しました。いつか自分が組織を作り、「自分がこう働きたい、こう生きたい、というこが当たり前に実現できる組織を作りたい。」そう考えるようになり、いずれ独立することを考慮して、就職支援のNPOを立ち上げ代表をしていました。その後ベンチャー企業に内定し、当時は人事部がなかった為、人事部の立ち上げメンバーに選出され働きましたが、「現実は違う」と言って、せっかく採用した若手社員が辞めていく現状を見てきました。もともと社会人3年目で独立するつもりでしたので、次の自分のキャリアを探している時にフローレンス(NPO法人フローレンス)に出会い転職をしました。

― NPO法人フローレンスでは、どのようなお仕事をされてきたのですか?

フローレンスに入り、当時の職員の働き方は、新卒の若手か子育てが終わった方の二極化であり、『仕事か結婚の二者択一を迫られる社会』に 課題を見出した時期でもあったと思います。当時は、残業も多くワークライフバランスを考えるなら、まず組織の残業を減らすことが先決と考え取り組みました。そうすると、優秀な子育て中の年齢の方からの応募が増え、年齢のバランスもよくなり様々な経験の方が入ってきて、ワークライフバランスが戦略的に正しいことを実感しました。私の原点である『子育てと両立して働けない世の中を変えたい』という思いを自身で実現して行きたいと考え、当時の代表に相談し2010年にフローレンスを卒業し独立しました。

― 「ママインターンプロジェクト」の構想はいつからあったのですか?

NPO法人を始めた頃からママインターンプロジェクトの構想がありましたが、実現できたのは、三年前からです。

― その当時はお子様がいらっしゃいませんでしたが、どうしてそのようなアイデアが浮かんだのですか?
人材業界にいたので人の働き方に興味があったのと、フローレンスでの時短で活躍できる働き方の事例や、オランダのワークシェアリングの事例に興味を持っていて、出来ない事はないと思っていました。

― 「ママインターンプロジェクト」をはじめる前までは、どのような事業をされていたのですか?

三年前までは産休・育休をとる社員と企業の働き方のコンサルティングをしていました。企業側も産休・育休を取得する社員も満足のいくプログラム(産休!Thank you! )を立ち上げ展開していました。ライフイベントを迎える前の女性の働き方のサポートや管理職になれるのにやりたがらない女性のコンサルティング等をしてきました。今は、ママインターンプロジェクトをメインとして、女性の管理職候補向け研修など、色々なことをやっています。

― 事業をしていて大変なことはありますか?

企業と社員の間に入ると、板挾みに合い、どこまで私が入っていったらよいかのさじ加減が、常に難しかったです。

 

大学3年生で起業を目指し、28歳でNPO法人を設立

女性起業家から母になり、ママプレナーへ

 

― パートナーも事業をされていますが、プライベートでの仕事と家庭の両立について教えてください。

パートナーも私も18時には帰宅をして家族で夕飯を食べ、一番子どもの手が掛かる時間は夫婦で協力し、21時には子どもを寝かしつけ、夫婦のコミュニケーションの時間を大切にしています。

 ― コミュニケーションの時間はどのように作っているのか教えてください。

家事も頑張りすぎず、お互いにあまり無理をしないようにしています。一番の目的は、家族が笑って過ごせるように心がけています。

― ご夫婦が同じ方向を向いていることは素敵ですね。喧嘩をすることもあるんですか?

もともと短気な性格ですが、感情を我慢せず振幅の幅を伸ばさず“うだうだ悩まない”ようにしています。パートナーとのコミュニケーションで言うと“カチン”と来ることはたまにありますが瞬間的に怒らずに、一旦飲み込んで気持ちが落ち着き客観的になるまで待ってから会話するようにしています。

 ― いつ頃から感情をコントロールできるようになったのですか?

人生で失敗してきたことがたくさんありますが、2回は同じことはしないように心がけています。様々な人生経験、社会経験を積み学んで来たと思います。

 ― 母になって変わったことはありますか?

もともと仕事は好きな方ではありませんでしたが、子どもを預けてまで働いているので、その環境を大切に、仕事を楽しもうと思うようになりました。

― これからやりたいことはありますか?

娘が大きくなった頃に、自分と同じ葛藤を感じさせたくない。それを解決する為に、少しでも貢献して行きたいと、子どもが生まれてから思うようになりました。

― 最後に「ママインターンプロジェクト」には、どのような方に参加してもらいたいですか?

一歩踏み出して働きたいけれど踏み出せない。

「ママは○○でないとだめ」、「ママはこうでなければならない」といった概念に捕らわれている人にこそ、チャンスがあります。

自分と向き合い、久しく自分について、対話していない方にも参加してほしいです。

是非、お気軽にお越し頂けたらと思います。

女性起業家から母になり、ママプレナーへ

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◆「ママインターンプロジェクト」とは?

妊娠や出産などの理由で一度仕事から離れたものの、また働きたいと考えている女性たちに、仕事と子育てとの両立や仕事のブランクについての不安を解消して、再就職のサポートをさせていただくためのプログラムです。実際に職場体験やキャリア講座を受けていただき、自分にあった仕事や働き方を見つけていきます。

■公式サイト http://momintern.com/

■お問い合わせ http://momintern.com/contact_moms/

運営者 JPモルガン・チェース財団、公益財団法人 日本財団、NPO法人ArrowArrow

 


 

NPO法人ArrowArrow

http://arrowarrow.org/

「子育てや介護などに左右されずに働くことができる社会」を創るべく、2011年にNPO法人 ArrowArrow設立。2011年9月NPO法人ETIC.協力 社会起業塾イニシアティブ2011年度花王枠選出される。2012年9月企業向けサービス「産休!Thankyou!」は全国商工会議所主催の『第11回女性起業家大賞』のスタートアップ部門(創業5年未満)にて審査委員会委員長賞(特別賞)を受賞。2012年10月ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京 2012年度投資・協働先に選出される。


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Photo & Interview by Yuka Yanagisawa

Mompreneurs Network Japan

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