Q1:事業を始めようと思ったきっかけは?
自分自身はバリバリ仕事をしたい反面、パートナーは家庭を中心に生活をして欲しいという希望があり、その間をとって「自分で事業をする」という選択をしました。子どもが小さい頃は、家事・育児との両立を図るため、自宅を事務所にして仕事をしていました。(子どもが大きくなってきたあたりから、出張が増え始めてしまいましたが)実家も親戚も、商売家系であったので、自然な流れだったと思います。また、会社で育休・産休をとるイメージがなかったのも、理由のひとつです。
Q2:事業を始めるに当たって、知識などはどのように集めましたか?
どうしたらこの分野で仕事をつくっていけるかわからなかったので、手探りでしたね。まずは1999年に大学院に入り直して、組織論とキャリア論を学びなおすところから、スタートしました。
Q3:事業を始める事を決めてから実行するまでの間に、不安や葛藤はありましたか?
本当に事業を軌道に乗せることができるのか、家庭との両立はどうしたらいいのか、ずっと悩みながら動いていました。子どもを授かってからは、育児をしたい思いと、仕事を伸ばしたい思いで、かなり葛藤しました。
>その不安や葛藤をどのように乗り越えて来ましたか?
働く先輩お母さんに相談にのって貰ったりしながら、工夫できるアイデアがあれば、手当たり次第に試していました。数年間かなり頑張ったところで、ギブアップ。結局は、自分自身にプレッシャーを与えすぎていることに気がついたあたりから「仕事・家事・育児に対しても、無理しすぎない!でも、手を抜きすぎない!」という加減がわかってきた気がします。完璧主義から脱却したことが、一番の成長でしたね。
>その背景にある出来事や、影響を与えられた人、物、本などはありますか?
自分を本当に大事にするということを、本気で考えるようになったことです。何かを犠牲にして、育児や仕事をしたとしても、結局、自己犠牲は排気ガスをどこかに撒き散らす(自分より弱いものへの八つ当たり、過剰な消費や飲食という資源の乱用、そして自分の体)ということに気がつきました。こういう考え方にたどり着くのに、一番大きな影響を与えてくれたのは「愛の選択」(ドン・ミゲル・ルイス著)という本でした。
Q4:事業を始めて、最初の仕事について教えて下さい。
自分で集客をして、セミナーを開催するところからのスタートでした。当時はフェイスブックのようなSNSがなかったので、新聞に広告を出したり、チラシを作って、女性会館などに置かせて貰いました。そのような活動をしているとき、研修企画会社の方が「うちの専任講師としてやりませんか?」と、スカウトをして頂いた事がきっかけで、本格的に講師業をスタートさせました。
Q5:事業に関して相談する相手はいますか?(メンターやアドバイザーなどの存在)
その時々で相手は変わりますが、相談相手はいつもいます。
Q6:家族の協力は?
多くを語り合い、今は夫と二人で、家事や子育てを50:50の
>家族と話し合ったこと、もめるけれど解決しておくべきこと
「普通、夫婦ってこうだよね(家事は女性がする、とか)」「普通、家族って、子育てってこういうものだよね(週末は家族で過ごすべき、とか)」ということにとらわれ、お互い苦しくなっていた。「本当に作りたい家族像はなにか、どんなパートナーシップがお互いに快適なのか」を、何時間もかけて、かなり真剣に何度も何度も話し合いました。
Q7:自己資金は幾らくらい準備しましたか?
会社員時代までの貯金。
Q8:今までどのようなお仕事をされてきたのか、教えて頂けますか?
企業研修、組織開発コンサルティング(女性活躍推進、働き方改革など)、女性リーダー育成、女性向け商品企画部(美容関係)でのアドバイザー、オンラインセミナー開催(育児などで学習機会が限られる方のために)、大学非常勤講師、学生向きセミナー、外部講師を招いたセミナー企画、キャリアデザイン教材の販売など。
Q9:1日のスケジュールについて教えてください
お仕事のある1日…仕事のない日の一例も…
Q10:事業を継続するにあたり、必要と考える要素3つ教えて下さい
・事業理念を掲げたら、自分がまずそこに誠実に生きること
・自分自身のリソースを知り尽くし、傲慢にもならず遠慮もせず、それを世に活かす責務を果たすこと
・理念に共鳴する仲間と常に出会い続け、触発しあうこと
Q11:これからの目標について教えてください
2017年に女性リーダー育成に特化した株式会社Corelead(コアリード)を立ち上げました。その会社を通し、『受容・共感・自愛・創造性』などの、女性性に主軸を置いた、リーダーシップ開発を提供して行きたい。次世代型の企業組織や社会、コミュニティーはそこへ向かうと良いと思っています。
Q12:普段から持ち歩いているものはありますか?
携帯、手帳、マスク、アロマオイルですね。
有冬さん、ありがとうございました!!!